ダッチオーブンについて

2018年5月16日

ダッチオーブンについて

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キャンプ、アウトドア用品の中で、調理器具の代表格であるダッチオーブン。この器具があるだけで、キャンプ、アウトドアクッキングに幅ができ、食事の楽しみが大きく膨らみます。

ダッチオーブンの歴史
ダッチオーブンの歴史は古く1890年製のダッチオーブンがあり、アメリカ合衆国の西部開拓時代には使用されていた事になります。生活用品として使われていたダッチオーブンも今はキャンプ、アウトドアでの用途に使われることがメインになりました。

ダッチオーブンの概要
ダッチオーブンは鋳鉄製のものが一般的ですが、最近ではアルミニウム合金や鋼板製・ステンレスのものもあります。形も足のあるもの、足の無いものとたくさんあります。メーカーとしてはロッジ社のものが特に有名ですが、それ以外にもヤマゼン、キャプテンスタッグ、ユニフレーム、SOTO等様々なメーカーから多様な商品が販売されています。

ダッチオーブンの大きな特徴として、その厚みと重さがあります。厚みのおかげで温度変化が少なく鍋全体が均一の温度に保たれ、食材にじっくりと火が通ります。 また、蓋の重みから、水蒸気が蓋と鍋の隙間を埋めて、密閉状態になり、内部の気圧が高くなり圧力鍋と同じ状態になります。このおかげていろいろな料理が、美味しく出来るのです。

お手入れとシーズニング

鋳鉄製のダッチオーブンの愛好の方は、多くの場合、「シーズニング」と呼ばれる独特の作業を行います。これはわざと鍋に黒錆(四三酸化鉄皮膜)を発生させることで、鍋の腐食を防止する技術です。
このシーズニングで黒錆びが発生したダッチオーブンの中でも、長年の使用によって漆黒の黒錆びが出ているものは「ブラック・ポット」と呼ばれて、その色合いを楽しむ対象になったりします。

シーズニングの一般的な方法

  • 1. 新品時に錆止めオイルを、洗剤を使って丁寧に洗い落とししっかりと乾燥させます。
  • 2. 鍋と蓋に食用の植物油(菜種油、大豆油、オリーブ油、グレープシード油など何でも良いが、ヒマシ油は不可)を薄く塗り、30分から60分ほど火にかけて熱し、自然冷却させます。
    (この作業を2~3回繰り返すこともあります)
  • 3. 鍋にネギやショウガなどの香りの強い野菜クズを入れて炒め、鉄臭さを取ります。
    (これを2~3回繰り返すこともあります)
  • 4. 洗剤や金属たわしは使用せずにスポンジや亀の子たわし等で洗い、火にかけて空焼きして乾燥させる。

日常的なお手入れ
調理後は、基本的には洗剤や金属たわしを使わずに洗い、火にかけてよく乾燥させるのが一般的です。この状態からさらに植物油を薄く塗布する方もいらっしゃいますが、数日以内に再使用するなら大丈夫です。

長期的な保存
年に数回のキャンプ、アウトドアにしか使わない場合には、植物油を薄く塗布してから鍋の中に新聞紙などを入れて内部に湿気が籠もらない様にして、風通しの良い場所に保管して下さい。再使用する際には洗剤とスポンジあるいは亀の子たわしを用いて表面の油脂分を洗い流しましょう。長期間鍋の表面にあった油は酸化してしまっており、体に害なので注意して下さい。

ここまで読むととても手のかかるキャンプ、アウトドア用品と思われるかもしれませんが、それでも料理の楽しさ、味の良さ、そしてダッチオーブン自体に魅力を感じている愛好家の方はとても多いのです。一生使えるキャンプ、アウトドア用品は残念ながら少ないですが、このダッチオーブンはその少ない中の一つでもあります。

最近は家庭でも使えるようなダッチオーブンも増えてきました。これは逆に原点に帰ってきたと言っていいでしょう。歴史がある、一生使えるキャンプ、アウトドア用品を購入されてみては如何でしょうか?

Refer from Wikipedia